前回のブログ更新から少し時間が経ってしまいましたが、2018年10月8日をもって名古屋ボストン美術館が閉館しました。20年の歴史についに幕だそうです。来場者数の低迷に慢性的に悩まされてもきた美術館でした。
20年という時を僕の中で数えてみると、僕は通算6回足を運んでいるようです。これは少ない回数です。他の通える身近な美術館には何倍もの回数、確実に足を運んでいます。今更ですが、もう少し名古屋ボストン美術館にも通えたのではないかと思うところがあります。額縁というものを通じて美術の世界の端っこの端っこに身を置いている人間としては、街の美術館の閉館という事実には正直忸怩たる思いを抱きます。実は最終日に見納めということで行ってまいりました。おそらく一番混んでいる時間帯でした。7回目の名古屋ボストン美術館です。
僕は近隣の美術館や公共のギャラリーに出かけると、必ずと言っていいほど何らかの知人に偶然会います。しかし今回の名古屋ボストン美術館では、誰一人として会いませんでした。人はわんさかと溢れて会場を埋め尽くしています。しかし、誰も見知った顔が見つからない。僕に見つからないよう、隠れながら僕の背中を追っている人がいないか?と尾行を確認しましたが(笑)誰も追っては来ません。
僕が美術館やギャラリーでお会いするいろいろな知人というのは、長いこと額装の仕事をしてきた中で知り合ったお客様や作家の方々です。ちゃんとご挨拶をさせていただく方、軽い会釈だけで済ます方、また、目が会ってもお互い知っていることを確認するだけですれ違うだけの方もいますが、僕は美術館ではたいてい「誰か」に会うのです。しかし、名古屋ボストン美術館の最終日にはたくさん人がいるのに、「誰」にも会いませんでした。これは少し意外で、そして少しこわい気持ちになりました。
もちろん美術館に行き慣れている人が、混雑がわかりきっている最終日に行くわけがない、というのが実際のところなのでしょうが、イベントのような賑わいを見せている「閉館する美術館の最終日」は本当に「イベント」だったのかと思うと、なかなかモヤモヤとした物が心に残ります。その「イベント」に参加している僕にこそ全くそんなことを言う資格はないし、どの立場からと自分でも失笑ですが、そんなことを考えました。はい。
先回のブログは夏の甲子園が終わった時でした。季節は巡りプロ野球は日本シリーズ、MLB はワールドシリーズが始まります。僕の関心はワールドシリーズの方でして、LAドジャース、ボストンレッドソックス。どちらにも勝って欲しいところ。永らく優勝から遠去かっているという意味ではドジャースに勝って欲しいですが、ボストンも今シーズン優勝できなかったら、いつ優勝するのよ、という充実ぶりです。予測は不可です。わかりません。どうなるのでしょう。Bリーグも始まっています。我らがイルカちゃん、ドルフィンズもまずまずのスタートを切りました。これから春が終わるまでの長いシーズンです。じっくり追いかけていきたいと思っています。はい。
では。では。