久々のブログです。最近額装でお手伝いさせていただいた展示会のレポートのような感じです。
10月9日~13日に愛知県春日井市の「われもこう」で開かれていた、桑原恭子さんと加藤みゆきさんによる恒例の二人展「MY*Favorite 〈5th〉~ブリコラージュでコラージュ~」におじゃましてきました。
われもこうのギャラリーは喫茶店と同じ敷地に併設されていますが、ギャラリースペースとして分離しているので、とても鑑賞しやすいギャラリーで、とくに刺繍のコラージュなどの手芸、創作小物を作られる作家さんにも非常に使いやすいギャラリーだと僕は思っています。特にエントランススペースは受付テーブルに何人か座っても、作品を鑑賞できるスペースが確保できるので、導入としてもいい空間です。
伺った日はちょうど桑原さんのお母様もお見えになっていました。お母さまは多くの方が来場されるのを恐縮されつつも喜ばれており、こういうのは、とてもいいなぁ、と思いました。
MY*Favorite展では桑原さんはブローチのほか布地やボタンなどを使ったブリコラージュ作品と水彩画を発表されます。そのうち水彩画作品は額装のためお預かりする際に先に拝見できます。マットを使わない刺繍のコラージュ作品などは額を購入していただき、ご自分で額入れされることが多いので、僕は展示会場で初めて目にすることになります。いずれも趣向を凝らした作品ばかりなので、発見や勉強になる部分がとても多いです。桑原さんの展示会は僕にとっては会期が近づくと、あと何日と指折り数える気持ちになる展示会の一つです。
靴を抜いて中に入ると主に手前に桑原さんの作品、奥側にもう一人の出展作家である加藤さんの作品が展示されていました。
桑原さんの作品には大きいものはありません。風景の作品は桑原さんがこれまでに訪れた印象に残る場所のスケッチです。「肩の力」などという言葉とは無縁な軽やかな気持ちのいい風景が展示されています。
ブリコラージュ作品は、一つ一つが短い物語のように構成され、テーマに関してのいろいろな連想ゲームのように、色や刺繍の絵柄が絶妙な配置をされ、それがダンスやワルツのように楽しく踊っているようにも感じられるのです。コレがとても面白いのです。今回も桑原さんの世界が存分に表現されており、とても楽しく、また教えていただくことの多い展示会でした。
ご興味を持たれた方はまた来年の開催を楽しみに待ちましょう。
続いては山梨県の北杜市の八ヶ岳自然ふれあいセンターで開かれている伴野重由水彩画展「『清里高原』と出会えて(始まり、森の小さなギャラリー)」の紹介です。
春日井市在中の水彩画家伴野重由氏(ばんちゃん)のライフワークともいえる、清里高原の「キープ協会」の自然風景や古く奥ゆかしい建物を多数描いた展示会で、今回、純真堂は額装はもとより搬入、展示のお手伝いをさせていただきました。
新作も含めて長年に渡って描かれてきた四季折々の風景、古き良き趣の感じられるキープ協会のさまざまな建物。25年間に渡るばんちゃんの思い入れが溢れんばかりに表現されています。また会場には『お、お~!?』という、行ってのお楽しみが用意されています。これは本当に会場に行ってのお楽しみ~。
会場は有名な「清泉寮」に隣接している施設ですので、ご存知の方も多数いらっしゃると思います。僕も格別に美味しい名物のソフトクリームとジャージー牛乳には、発見と言っても大げさでないくらいの衝撃を受けました。
この時期、清里高原は朝夕はもうかなり気温が下がってきます。お出かけの際は防寒の準備も忘れずにお出かけされるのが間違いなしだと思われます。ぜひみなさん、自然豊かな清里高原へおでかけください~。
文末になりますが、台風19号で大きな被害をうけた地域の方々に心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様が、一日も早く平常の生活に戻ることができますようお祈り申し上げます。