額縁額装壁掛鏡の店 純真堂

純真堂ブログ <額装のココロ>

純真堂ブログ
<額装のココロ>

プリントして額装しようよ


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2017.09.05

えー、またちょっと長くなるような気がしております。

村上春樹という日本のみならず世界的に著名な小説家がいます。その中でも熱狂的な読者は「ハルキスト」と呼ばれることを皆さんもご存知だと思います。

僕は恥ずかしながら、村上春樹の作品を読んだことがありませんでした。いや、あることはあったのですが、「国境の南、太陽の西」という作品です、途中で挫折してしまったのです。多分、1/3くらいのところでこれ以上はいいかな、と思ってやめてしまったのです。僕は特に読書が趣味というほどたくさんの本は読みませんが、それでも多少は読みます。佐藤泰志という作家にはとても強い思い入れがありますし、原寮という作家もいわゆる「愛読」をしていました。去年の浪人生活の折には10冊くらい「鬼平犯科帳」「剣客商売」も読みました。面白かったです。その他、愛読まではいかないと思いますけど、佐藤多佳子とか恩田陸とか東野圭吾などを読みました。とても面白かったです。面白いと感じる本はちゃんと最後まで読めます。でも「国境の南、太陽の西」を挫折しました。結構昔のことで、20年くらい前のような気がします。それ以来、村上春樹の作品は読んだことがありませんでした。挫折が少しコンプレックスになって敬遠していたのです。

村上春樹という人は作品の出版の際は常にNHK のニュースでも取り上げられますし、なんと言っても村上春樹がノーベル文学賞を受賞するかというのは、毎年その時期の風物詩になってますよね。まぁ、そのくらい日本の小説家の中でも別格の存在感を持ち、また扱いを受けている人なのは間違いないと思うのです。なぜならば、作品が多くの人の支持をされ、また何年かおきに発表される新作が読者の要求(欲求)に応えているからだと思うのです。世に問い、成果を得る。これをもう40年くらいなんでしょうか、ずっと続けてきている。すごいことだと思うのです。世の中様々な職業があり、40年現役の方はもちろんたくさんいらっしゃいます。しかし、40年間思想を元にした小説作品を発表し続け、常に世間の話題のトップに上がるというのは、並大抵のことではなく、空前絶後というか現代日本社会においては唯一無二の存在なのかなとも思うのです。
小説を書いて出版することが「世に問う」行為ということであれば、純真堂の開業も「世に問う」行為には違いない。純真堂は世間になかなか気付かれませんが、村上春樹はなぜこうまで世間に支持されるのか。僕は再び村上春樹作品に挑みました。3ヶ月くらい前のことです。

僕は恥ずかしいのですが学生の頃からなにげに写真を撮るのを趣味としておりまして、卒業してからも同好会に参加したりしていました。ここ何年かはご無沙汰していますけど、また考えたいなとも思っております。
で、スマホ全盛の昨今。皆さんいわゆるSNS にたくさん写真を投稿されますが、その画像を実際にプリントされるまでにはなかなか至らないと思います。純真堂は時代の流れに取り残された最後のオアシス、額縁店です。写真の額装を生業としているお店です。写真が撮れたらプリントしてみませんか。

 

ここに額装してある写真は僕が撮ったものです。今日び(きょうび)なかなかプリントには至らないと先に書きましたが、それならばと思い、プリントしてみました。で、プリントしたら額装です。やってみて、お、いいじゃんて思いました。やっぱりプリントして額装すると全然違いますね。スマホとかパソコンの画面上で見ているものとは、物としての存在感が違いますし、作品に「出会う」感じがします。自分がかつて撮った写真なのに「出会い」があるのです。結局、自画自賛で恥ずかしい限りですけど、使っている額縁は現役バリバリ。本物(モノホン)です(笑)。

 

この写真に写っているもの。見れば分かってもらいたいのですが月です。お月様。早朝の港湾で撮りました。 場所はなんと新潟県です。

ここで村上春樹の話に戻ります。僕はこの何ヶ月かかけて「ねじまき鳥クロニクル」と「1Q84」を読みました。「騎士団長殺し」でないところがミソですが、どちらも村上春樹の代表作と言って差し支えがないと思います。なかなか文章量が多いので読み終わるのに時間がかかりましたが、でも以前のような「挫折」は無し。単に読書に長時間割ける暇が無かったので時間がかかってしまったという感じです。どちらの作品も結びのところで少しアレレっていう物足りなさを感じないわけではありませんでしたが、文章全体に纏われている縦横無尽な想像力とでもいうんでしょうか。膨大な量の「比喩表現」にそれぞれ醸し出される「華」は「ハルキスト」を捕えて離さない「ソレ」なのかなとも思いました。面白かったです、とても。ノーベル文学賞云々は正直あんまり関心がありませんが、長ければ長いほどその世界に浸って文章を愉しむという意味でいえば幸福な時間を過ごしました。
で、この「月」の写真ですが、「1Q84」を読まれた方ならと思い出されると思いますが、物語の中で月はけっこう重要なアイテムとして使われています。白昼の月の描写もあります。今回何枚か写真をプリントしてみようと思い立ち、画像を選んでいた中でこの「月」の画像が目に止まりました。僕は「雲」の写真はよく撮ります。しかし、かつて明るい空に浮かぶ月は撮ったことあったかしらん?という感じでしたが、気持ちにどこか触ってくるものがあったのでプリントしました。「1Q84」を読んだ直後でなかったら選んでいたかどうかは考えないでおきましょう。物語の中、主人公たちが見上げる月の「ぽっかり感」はこんな感じなのかどうかは皆さまがそれぞれ思うところでしょうが、物語は別として、自分としてはこの写真なかなか良いんじゃないかな、と思っています。まぁ自画自賛を笑ってちょすちょす。

さて皆さんも写真を撮ったらプリントして額装しましょう。「出会い」がきっとありますよ。
SNSということで純真堂もInstagram 始めました。ご覧になってください。

ではまた。


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夏といえば


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2017.08.20

早いもので8月も20日も過ぎて後半戦。夏といえば高校野球。今日で準々決勝を終えて甲子園も大詰めです。各試合をテレビで見ていたり、ラジオで聴いていたりして思うんですが、特に今年思うんですが、勝敗がある程度決していると思われる試合でも、最終盤にホームランや長打で何点かもぎ取るという展開がとても多く感じます。試合は最後の最後まで何が起こるかわかりませんし、特に高校生はトーナメントの大会を行っているわけですから、負けたら終わり。最後まで諦めてはいけないという大原則があるわけですけれども、しかし、今大会に多く見られる「驚異的な粘り」は僕たちが普段慣れ親しんでいる「プロ野球」とは別のモチベーションというか、高校生のみがその時期の一瞬のみ持ち得る「無限の可能性」を余すところ無く感じます。もっと言うと僕が高校生の頃の高校野球は、それは甲子園の場であっても、如実に強豪校とそうでない学校との実力差ははっきりとあって、さらに試合において大差がついてしまった場合は、その時点で試合は「思い出の甲子園」に変わってしまっていたような印象がありました。しかし、今日の場合、ゲームセット直前の状況であっても地力(じりき)を発揮できる、その精神と肉体。極端な言い方をすると、チームプレーの中の個人プレーではなく、高い集合意識の中においても、確立されている個人プレー。高校生だと侮るまじ(誰もそんな人はいないけど)。
本当に毎試合見るべきところが多く感服です。脱帽です。赤勝て、白勝てと言いますが、僕自身まさにその心境。現在勝ち残っている東海大菅生、天理、広陵、花咲徳栄この4校のどこが勝ってもあっぱれです。応援します。
ちなみに僕は開会当初は熊本代表の秀岳館高校が優勝すると思っていました。去年の夏、静岡代表の常葉菊川高校が負けた時から、秀岳館高校の左腕・川端君は良いピッチャーだな〜思っていましたし、2回戦の広島の広陵高校との試合は事実上の決勝戦だと思っていました。事実かなりの好ゲームでしたが秀岳館は敗れました。広陵は勝ち残っているので、もし広陵高校が優勝したら、僕の予想もあながちハズレではないかな、とも言えますが、両校だけではなく実力校目白押しですもんね。大会ホームラン新記録は必然なような気もします。高校野球は僕が知らない間に新時代に入っているな〜という実感です。

 

これは陶芸家ルーシー・リーの作品写真を額装したものです。
ちょっと素敵だと思いませんか?
皆さんもお家にあるポスターや写真を額に入れてみませんか?

 


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猫のいる風景


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2017.08.09

東海地方にもいろいろと被害をもたらした台風5号は過ぎ去りました。被害に遭われてしまった方や不安な夜を過ごされた方もみえると思います。お見舞い申し上げます。本来ならば残暑お見舞い申し上げます、というところだと思いますが、今年は雨(豪雨)による天災が稀に見る多さです。秋の声を聞けばまた台風シーズンも訪れます。備えあれば憂いなし。自分は大丈夫だと、高(たか)を括らず、非常時の時のための備えをしておきましょう。もちろんこれは特に自分に言っているのです。

おかげさまで純真堂。もっともっと忙しくなったらいいなという日々を送らせていただいておりますが、ふと、そうだ!と思い店内に額装作品を増やしました。

ご来店された方は知っていると思いますが、純真堂は額縁店ですが、店内の壁にあまり額縁を数(かず)飾っておりません。ちゃんと飾ってあると言えるものは僕らの「大脇崇」作品だけで、少しすっきりし過ぎちゃっているかな?となんとなくは思ってはいたのですが、そうだ、僕には猫がいた!と猫さんを早速額装して、普段僕が作業している場所の背中に飾ってみました。どう映るんだろう。

この猫さんは、猫ちゃんニャ〜ニャ〜とは鳴きません。言うならば反骨。そういう面(ツラ)がまえです。「我輩は猫である」かな?とも思ったのですが、文学ではなく、もっと直接的というか、その次の「跳躍的」な動きさえ感じられる「生き物」の表現だと思います。猫よ何を想う、ではなく、猫よ言わずともわかるぞよ。と言ったところでしょうか。この版画は知る人ぞ知る作家の作品です。とある縁で今は僕の持ち物です。

で、なんなのよ?とは言わずに猫さんを見に純真堂にご来店くださいませ。版画の額装もおまかせあれ、店内在庫見たらほぼ版画用か?という商品構成だと言うことに気付いた暑い一日の午後でした。


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日本お相撲デイズ


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2017.07.16

ここ最近の気象状況でありますから、気を抜いてるつもりもないのですけど、非常に強い雨が襲ってくることがありますね。ここ純真堂がある名古屋市千種区も先日夜に豪雨がありました。一時的にまわりの道路が川のようになってしまい、お店から出られなくなってしまいました。水はそれほど時間がかからずに引きましたが、ご近所のお店では浸水してご苦労されたお店もあります。雨は生物が生きていく上では必要不可欠なものですが、時に被害をもたらすという面では、非常に怖いものでもあります。こういうことに遭遇するとお店もあるのだから緊張感を持っていないとイカンと思います。

そういうこともあります。あるのですけど暑い。日が照れば暑いっ!ですが、日が照ってなくとも暑〜いという感じですね。だいたいつまりは大相撲の名古屋場所の時期は毎年梅雨の最中ということなのですね。お相撲さんの名古屋場所に関するコメントなんか聞いていると、よく「名古屋独特の暑さがね〜」なんて言っているのを聞きます。そこには梅雨の影響というのもあるのかな、なんて思います。これからさらに暑くなってきます。皆さま、こまめな水分補給よろしくお願いいたします。

昨今の将棋の藤井聡太君フィーバーと大相撲フィーバー。先日合体していました。瀬戸市在住の藤井聡太四段が観戦に見えてましたね。何でも藤井君は昔からの相撲ファンということで、白鵬とのツーショットが新聞に載ってました。でも彼はまだ14歳(7/19がお誕生日です。)の若者ですから。僕たちの感覚の「昔」ではないですよ〜。いいですか一応言っておきますけど(笑)。

以前も書きましたが、4時過ぎからNHKラジオ で大相撲放送が始まりますから、その時間が来るとカッコつけてジャズなんかを流しているゆうせんのBGM を切って、ラジオの相撲中継にのめり込みです。で、名古屋場所ですが、四横綱三大関ということで、上位陣の争いになるか、という触れ込みでしたけど、すでにをそれを大いに裏切り、二横綱一大関休場です。一時は全日本国民の期待を一身に受けていた稀勢の里もムニャムニャと口を動かしながら休場です。7月15日時点で私、不肖・杉山大胆にも優勝予想です。ズバリ名古屋場所は日馬富士が優勝します。すでに2敗していますが、千秋楽の優勝決定戦を経て「元祖・空気読めない男」(文責・杉山)こと日馬富士が優勝します。今場所は白鵬に歴代最多勝利の記録がかかっています。この記録は達成が確実でしょうが、こういう状況の日馬富士はめっぽう強い!実際、ここ数日の取組みの立ち合いはとてつもなく鋭いです。白鵬の方は黒星こそありませんが、微妙な立ち合い変化を使って勝ち星を積み重ねている印象です。白鵬は大記録は達成しても、今場所は賜杯をスルリと持って行かれてしまうのではないかと予想しているのでありまする。琴奨菊頑張れ‥。

家原利明  ―ちょうちょがとまった―

さて、画家 家原利明氏の作品の額装依頼を再びいただきました。今回も打ち合わせを兼ねてのトークで楽しい時間が過ごせました。ブログへの掲載の許可をいただいたので、拙い写真で大変恐縮ですが、額装の画像をUP します。

例えば作品は人の手によって生まれ、人の手によって残されます。額装はその流れの中の一つの行いです。この作品にはモデルとなっている女の子がいます。女の子の将来 自分の娘にまたその孫にまたその孫にと、この作品が100年200年と未来に受け継がれていくことを望みます。

 


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九州集中豪雨の被害のお見舞い申し上げます

狭い日本とはいえ、天気などでいえば東西南北かなり違うというのは皆さま実感することも多いとは思いますが、今回の九州北部の集中豪雨には驚きました。雨自体はここ名古屋を含めて西日本全体でけっこう降っていたと思いますが、先週の日をまたいでの局地的豪雨というのは理解の範囲を超えたというか、あまりにも気の毒に思います。あらためて被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

 

さて前回の終わりにオリジナルCD を再び探すというところで一旦文章を切りましたが、探せば見つかるもので、静岡を本拠に置くネット通販のCD 販売サイトからオリジナルをゲットできたのです。未知のものを探していたわけではなく、すでに持っている物の替わりとなる綺麗なものを探すということだったので、封を開けてみた印象というのも、まぁこんなものじゃな、というところたったのですけど、ともかく手に入れることができました。額装の準備はほぼ終わっていたので、すぐにセットです。ゲット&セット!

さて。こんな感じです。

額装という行為はわかりやすく言えば、「思い入れ」の具現化です。自分の好きなもの、大事にしているものを額に入れて愛でようということなのです。トピックスでも紹介していますが、経験上たいていの物は額装できます。出来るはずです‥(ちょっぴり不安)。CD の額装はとても分かりやすい例で、コンパクトにしてとても見栄えも良い。今回はTHE MODS をサンプルとして作りましたが、もちろんアナタのTOM★CATでもいいのです。80年代は永遠なんです(笑)。前編が長かったので、後編はこの辺で。

 

PSですけど、麻衣ちゃんご結婚おめでとう。お幸せに。


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