その男「ジョーダン・バチンスキー」。
純真堂のブログにはまだ書いておりませんでしたが、僕はその昔から私設応援団(人)「バスレーン・ドルフィンズ・カラー」を名乗る名古屋ダイヤモンドドルフィンズのサポーターなのですよ。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズというこの名前も、ここ数年Bリーグに収まったプロバスケットボールリーグ構想問題により、毎年変わっていたので、なかなかなかなかしっくりきませんが、元で言うところの三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ。名古屋、大曽根の三菱電機の工場内に本拠を持つおらが町のプロバスケットボールチームです。
で、まぁ元々名前がイルカちゃんチームですから、強いチームではありません。愛されてはいますが、実力にはあんまり信用されてはいません。しかし、たまに調子いいときは強いんですよ。かなり強い時もある。あった。
そのドルフィンズ。今回のリーグ一本化(Bリーグ)によって上位進出は半ば既成事実だったはずなのです。が、ここにきてかなり暗雲立ち込めてきました。
元々合併前のNBLとbjリーグにおいてはリーグ間の実力差があるのは公然の周知でした。ですからイルカちゃんチームがNBLでイマイチな成績でもBリーグが始まれば(bjリーグのチームと合わせてのシャッフル)上の方の順位にいられるだろうと、僕はタカをくくっていました。実際、リーグスタート時は取りこぼしもありましたが、確実に貯金を増やしていきました。が、最近は負けが込み、2/26終了時点でついに21勝20敗で貯金1。JBLやNBL時代のドルフィンズなら貯金1はまぁまぁ頑張ってるやんけ。「カルテット」の〝ミスター・マイソウル〝 歌おうや!ってなものでしたけど、Bリーグ元年です。あわよくば準優勝くらいはアリか?と考えていた僕でしたけど、う~む、やはり海底に引き込まれて行くのがイルカちゃんの習性か‥と妙に納得してしまう顛末です。で、話しは変わりますけど、ここではっきり言わさせてもらえば、なんでイルカちゃんチームなのにチームカラーを「赤」に変えちゃったの?ドルフィンズ・ブルーはどうしちゃったの?とドルフィンズサポーターの本心はっきり記しておきます。おかしいですよ。「赤いイルカ」って。
で、続けます。はい。ドルフィンズの最近の失速には原因があります。実力が足りないというのは置いておいてですけど、最大の要因はエースのジャスティン・バーレル選手が怪我しちゃったのです。僕は某ギャラリーで彼に握手してもらったことがありますけど、彼、背高いですよ。実際身長2メートル超えてますから、かなりの高身長ですよ(笑)。
Bリーグは外国人選手(外国人でも日本人扱いとかあって微妙に複雑)が3人まで登録できてドルフィンズは1番目(実力と言っていいかな)の外国人選手(バーレル)と2番目のジェローム・ティルマンまではどこに出しても恥ずかしく無いレベルだと思うんですけど、3番目の男に落とし穴?があった(笑)。3番目の外国人選手はジョーダン・バチンスキー(当時)。触れ込みはBリーグ最高身長(218㎝)。キタ〜!しかし、バチンスキー。リーグが始まった当初は試合に出ておらず、会場にも姿が見えなかったので、僕の中ではプチ都市伝説化し始めていたのですが、ついにそのヴェールが剥がされる時が来ました。。あれ?もしかして‥バチンスキーさん、あんまりお上手で無い?
僕はそれこそ18歳の時からバルセロナオリンピックアメリカ代表チーム(1stドリーム・チーム)で海外バスケ(BSで放送されるNBA)にかぶれて、結構長いところバスケットボーるを見てきた人間です。バスケの競技経験は皆無ですけどいわゆる上手い、下手くらいは分かるつもりです。少なくとも僕の目にはジョーダンはジョーダンでもマイケルではなくて、バチンスキーの方はあんまりバスケが上手く無い‥。と映りました。何しろシュートレンジがはっきりしない。勢いに任せて微妙な距離(ちょっと遠め)のフックシュートをやたらと打とうとするところとか、ゴール下でもファウルをもらえるあんまりプレイができないとか、デカさ(高さ)を生かしたプレイがなかなか出てこない。フリースローも下手レベルですわ。
う~む、バチよ!バチンスキーよ!と重たいものを体育館全体も徐々に感じていましたし、実際使い方にも苦慮が見え始めていたのですが、その頃から徐々に彼は少しずつ結果を出し始めました。何しろ最初がキツかったので、普通レベルになってくると、あ、使えるかも?と思われるのが得なところです。僕の中では「バチ」は一試合おきに活躍する選手に成長していきました。しかし、そのタイミングでエースのバーレルの怪我での長期離脱です。それは3番目から2番目への格上げを意味します。これは一見チャンスのように見えますし、実力が伴う選手には実際チャンスなのですが(バーレルは実際こういった機会によりエースの座を勝ち取った経緯があります)、2番目の外国人選手は一試合おきの活躍では許されない立場です。「バチ」のように毎試合安定した結果が残せない選手は戦力としての計算が成り立たないということになるのです。
僕はチーム関係者ではありませんから実際のところのバチンスキーのドルフィンズにおける契約解除の理由は知り得ません。しかし、察するところこういうことなんじゃないかなと思うのです。「バチ」の後釜には「バチ」よりも小さい(当たり前だけど‥)センターが入りました。そのセンター(デイビッド・ウィーバー)は今日の試合は16点取ってくれていますが、まだ爆発には至っていません。
ジョーダン・バチンスキー。その発音からか、その空回りするプレイスタイルからか分かりませんが、何故か、我がスギヤマ家では高い人気がありました。特に息子(13歳)は「バチ」贔屓で、契約解除の知らせを伝えるのが少し辛かったです。しかし、「バチ」はドルフィンズ契約解除直後に JBL時代からのドルフィンズのライバルであるレバンガ北海道と契約を交わし、なんといきなり活躍しています。少しだけ複雑な気持ちもありますが、「バチ」の活躍の知らせは嬉しいです。でもドルフィンズとの試合は「空回りバチ」でお願いしたい(笑)。
あれは去年の十二月の雨の日。打ち合わせを終えたバスレーン沿いのデニーズの近く。外国人がロードタイプの自転車を駆っていた。外国人は雨でもあんまり関係無いのだなと思いながら、その巨大なシルエットに見覚えを感じた。その男ジョーダン・バチンスキー。Bリーグで一番デカい男。
posted by 杉山 真也