額縁額装壁掛鏡の店 純真堂

純真堂ブログ <額装のココロ>

純真堂ブログ
<額装のココロ>

本日は雨が降っておりますね。ここ数日暖かくて厚手の上着はもう必要ないかな、なんて思っておりましたが、今日は肌寒いです。上着必要です。

えー、かなり久々のブログになってしまいましたが、更新です。せめて月一の更新をしなければとは日頃思っておりますが、なにせ気まぐれブログ。少し書いては、これ読んでもらう必要あるかい?と挫折し、少し書いては、あぁ、もうすぐに旬の話題ではなくなってしまっている‥。の繰り返し。しかし、誰に待たれている文章でもナシ、額縁について思うこと、僕の身の回りのできごと。備忘録のように書いていけば良いのだ、と思う今一瞬。これでいいのだ。

額縁屋の仕事は時として、人の気持ちの深いところ・大事なところに寄り添う機会というか、場面に巡り会うことがあります。それは額装を依頼され、僕が粛々と額装を遂行するということではなく、もっと単純にあなたはどういう「人」なの?と問われる場面といったらよいのでしょうか。大事にしている気持ち、大切な気持ちをあなたに見せてもいいの?と。

 

先日のことです。大切なパートナーを亡くされ、ご遺影にあたるお写真と、完成したばかりの作品を額装してほしいとのことでした。

アラフォーを過ぎたくらいから涙腺が半壊している僕ですから、涙なしではおうかがいできないご依頼でしたが、こういったご依頼に応えるために僕は額縁屋を始めたのではないか、と自分と向き合うつもりで額装させていただきました。

その方が亡くなられた後、完成を楽しみにされていたその方を思い、作品を仕上げられた。

 

どのような額装にすれば作品がより生きるのか。
どのような額装が観ている方に作者の思いをより伝えるお手伝いとなりうるのか。
額装に携わる者には永遠に向き合うテーマではありますが、今回は切にそのことを考えました。
これからも度たびこういう機会は訪れるはずです。今回のことをその都度思い出すかもしれません。

 

 

今日は雨が降ってしまい、桜の季節ももう終わりを告げるでしょう。
来月になれば新しい年号「令和」です。心機一転です。
ではまた近々に。

 


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